先日三基光学館へ出向いた折、店長さんにゆっくりお話を伺うことができ、ガイド鏡に関してとても参考になるお話を教えていただきました。以下の3点です。
- ガイド鏡の焦点距離は撮影鏡の2/3程度が目安
- ガイド鏡はシャープな鏡筒(アポクロマート等)の方が良い
- ドーム内などの外乱を受けにくい環境にある大型赤道儀の方がガイド鏡焦点距離は短くて済む。
1について。
ガイド鏡の焦点距離が撮影鏡の2/3程度あると、ガイディングソフトのパラメーターに余裕が出る。結果として安定してガイド可能になるようです。ただパラーメータを調整することで短い焦点距離でも何とかいけるのかな、とも仰ってました。
2について
星像がシャープだと、星がちょっとずれた時にガイドソフトがそのズレに気付くことができる為、ガイドソフトの反応が良いということのようです。逆にぼやけた星像でガイドしていると星の中心が分かりにくいため、ガイドソフトも迷ってしまい、シャープな写真が撮れない。あと、焦点距離が短く鏡筒でもアポクロマートなどの場合バローレンズを入れても星像が甘くなりにくいので、短めのガイド鏡でもバローで対応可能であること。アクロマートにバローレンズを入れた場合、暗くなり星像が甘くなる為、ガイドに不安が残る。
3について
遠征などで撮影する場合、中型赤道儀等で撮影するわけですが、当然風などの影響をうけますよね。そういった場合は短焦点ガイド鏡だとガイド失敗の確率が高まる、とのことでした。逆にドームなどに設置されている高性能赤道儀などの場合は外乱を考えなくて良いため、ガイド鏡は短めでも良いとのこと。
あまりこうして直に話を聞ける機会というのは無いので凄く参考になったわけです。
じゃはBORG鏡筒お買い上げとは残念ながら行きませんでした。いえ行きたくても行けませんでした(涙)。10分ほど悩んだ挙句、三基さんにありました国産の古いアクロマート(メーカー不明)を入手してしまったのでした。全然店長さんのいうこと聞いてないじゃん!というツッコミが聞こえてきます。↓が購入した鏡筒。
すでにガイドマウントに装着してあります。購入時は鏡筒のみです。店長さんの勧めを無視する形になってしまったわけですが、完全に無視したわけではありません。今まで使用してきたガイド鏡とは比べ物にならないくらいしっかりしております。対物レンズも接眼部も。今までのプラスチック鏡筒と違い、金属でできており、がっちりしているのでたわみ等は無いと思います。そういいう意味で少し進化している、はずです。
GINJIに載せるとこんな感じ。
軽くテストしてみました。
以前のガイド鏡と同口径・同焦点距離のアクロマートですが、シャープさは過去の2本と比べると明らかにシャープでした。アポと比べたら色はついてます。過去のガイド鏡との比較では間違いなく進歩してます。あと接眼部のガッチリ感は安心できました。31.7mmが使えるのも良いです。古いのは2本とも25.4mmでした。
試しにアイピースを付けて覗いてみました。シリウスはいかにもアクロマートといった感じの見え方。結構綺麗。木星の縞もちゃんと見えました。4mmアイピース(105倍)でもそこそこ破たんせずに見えたのは驚きました。思っていたより見えるのでびっくり。これで撮像が向上すると良いのですが。


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